私は日本人、夫はアメリカ人。
私は過去に何度か理由あってアメリカに滞在したことがあり、アメリカ以外ではインドのデリーにもいたことがあるので日本以外の文化に生活をとおして触れた経験がある。
夫はと言えば、私から言わせるとアメリカ以外の文化をほぼ知らないので、日本について言って聞かせても真に理解するのは難しいだろうと思っている。
もちろん私を訪ねるために日本に旅行したこともあるし、ハワイには日系もいるのだがハワイの日系文化と日本国内の文化はまるきり違う。
夫は日本に住んでみないと日本の文化や習慣、そこから生まれた日本人独特の意識など実感できないと思う。
外国人観光客に人気のある京都は、日本人である私にとっても旅行に行きたい場所。
日本人にとっても、特別感があり、非日常的な雰囲気のある場所。
短期の旅行で来た外国人観光客は京都や白川郷などを旅行すると、それが日本のイメージになって、実際の日本人の生活までは知らずに帰国することになる。
観光で見た場所とその国で生活する普通の人々の暮らしのギャップ。
これはハワイでもどこの国でも同じだろう。
一般的な観光はその国の一番素敵な場所、光が当たっている場所に行って過ごすこと。
9月には夫と一緒に日本に帰省予定。
今回の帰省は短いので日本国内を旅行することなく、家族や友人に会って過ごす予定。
夫は日本人の日常生活を体験することになる。
私も意図的に夫にそうさせるつもりでいる。
一言では言い表せない多くのことを体験してもらいたいと思っている。
日本人の普通の日常的な食生活。
生鮮食品などの買い物。
電車を使っての移動。
日本人同士の中に入って、人の付き合い方を感じてもらう。
そして、いつか広島の原爆資料館も訪ねてみたい。
実際に感じるのが一番。
アメリカ人である夫は原爆投下と真珠湾攻撃について、アメリカ人的な解釈をしてきた。
アメリカは広島、長崎に原爆を落とした、日本は真珠湾攻撃をしたからねの言いあい合戦は本当に良くないことだ。
ささっと簡単に話し合っても、真の相互理解にならない。
彼が日本に来て、日本人がどう感じているかを体感する必要がある。
アメリカ人も日本人も誤解し合っている点がある。
先日、ある若者の迷惑系アメリカ人ユーチューバーが日本の電車の中で、突然、静かに座っていた日本人の乗客に向かって英語で、なぜ真珠湾を攻撃したんだ、もう一度、広島と長崎に原爆を落とすぞと、絡んできた。
言われた若者は英語がよくわからず、長崎と広島という単語だけ聞き取っていたようだが、そのアメリカ人が執拗にからんでいたのを見て、たまたま居合わせた韓国系アメリカ人が来て、そのユーチューバーに迷惑行為を止めるように注意したという内容を見た。
真珠湾攻撃も原爆投下も、結局は罪もない人々が戦争の犠牲になって死んでいった辛く悲しいできごと。
真珠湾攻撃をした日本人が悪い、原爆投下したアメリカ人が悪いと単純に判断する頭じゃあどうしょもない。
その国の今を生きている普通の人たちを非難したり憎むことではないはず。
国際結婚って離婚率がとても高いからこそ、日本人の私とアメリカ人夫はこういう避けてとおりたい話題を逃げず、深い相互理解が必要なのだと思っている。
簡単な話ではないので、相互理解できるまで私たち夫婦は何度も何度も話してきた。
信頼関係を作るのはけっこう骨折りなのだ。